動脈硬化のこと

動脈硬化が引き起こす病気

動脈硬化はその発症する部位によって様々な病気を引き起こします。動脈硬化が起こりやすい部位は大動脈・脳動脈・冠動脈・心臓・腎動脈などで、部位によって併発する病気が異なります。

脳動脈に起こる疾病は脳梗塞や脳出血で、動脈硬化や高血圧などを原因として脳動脈の血流が正常時の10%から20%になり、脳組織の酸素や栄養が不足・欠乏し、その部位の組織が壊死してしまった場合が脳梗塞で、血管が破れ出血した場合が脳出血です。

動脈硬化が全身に血液を送る大動脈に起こった場合、大動脈瘤や大動脈解離を誘発します。大動脈瘤は大動脈の一部が瘤状に膨らんだ状態で、大動脈解離は内膜・中膜・外膜の三層が壁が剥がれて二層になり2腔になった状態を言い、動脈硬化が起こす他の疾病と同じように血流を悪くします。冠動脈に起こった場合は狭心症や心筋梗塞を引き起こし、やはり血流の悪化や血流が止まってしまうことがあって、動脈硬化が起こす合併症の中でも危険な部類に入ります。

動脈硬化は腎動脈では腎硬化症、抹消動脈では閉塞性動脈硬化症を併発するなど、各血管部位で様々な合併症を起こし、場合によっては死に至ることもあることから、できる限り予防に努めるよう日常生活を見直すことが必要です。

動脈硬化と高血圧

動脈硬化を引き起こす原因の一つにあげられるのが高血圧です。高血圧とは通常よりも血圧が高い状態を言い、血液が血管壁に過度の圧力をかけ続けると血管壁はそれに対応するため厚く硬くなり、動脈硬化に進行します。

動脈硬化と高血圧は相対関係にあり、高血圧が要因となって動脈硬化を進行させ、さらにそれによって高血圧もさらに進行することになります。動脈硬化と関わりの深い高血圧は、原因がはっきりわからない本態性高血圧と他の病気が原因で起こる二次性高血圧とに分けられ、日本人の患者の約90パーセントは本態性高血圧と言われています。高血圧の原因がわからないものが大半のためその予防と言っても困難ではありますが、塩分を過剰摂取しない食生活や適度の飲酒・運動によるストレスの軽減などは予防法としては効果的でしょう。

高血圧は合併症の症状が出るまでに数十年かかることもあり、気づかないうちに進行し、動脈硬化や脳卒中・心不全などを引き起こし、場合によっては死に至ることさえあるところからサイレントキラーと呼ばれます。動脈硬化との相関関係を認識し、早期発見・早期治療に努め、取り返しのつかない合併症を発症しないよう、日頃の血圧測定や健康診断を定期的に行うことが一番の予防法です。

 

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